秋田民俗芸能アーカイブス
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秋田の「民俗芸能」を解説するページです。

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獅子舞・番楽(ししまい・ばんがく)

獅子舞

本県では、鳥海山麓に伝わる番楽を元々は獅子舞と称した。この獅子舞は一人が獅子を手に取り、一人が幕の尻を取って舞うもので、歯食いまたは歯噛みなどといって太鼓の拍子にあわせて、かみ合わせの音を出すのも特徴である。この獅子舞は、始めに下舞があり最後に獅子を採って激しく舞うので、獅子頭に対する信仰も強く、宗教的要素がかなり含められている舞といえる。たいていはこの獅子舞の後にこれに番楽諸曲が演じられ、獅子舞は必ず最初におこなうことから、番楽といわずに獅子舞とだけ呼ばれてきた。盆月には集落内を廻って獅子舞を演じて門付けをすることがあり、獅子舞にも神宮獅子、やさぎ獅子など数種の舞がみられ、それぞれの祈願に応じた演舞が繰り広げられている。獅子舞は他の番楽と同じく幕開き、幕終いの日が決まっていて、年間でもこの期間だけにしか舞うことができないとされている。

二人立ち一頭獅子。この獅子は神楽獅子舞とは別系統のもので、一人が獅子を採り幕を被り、後ろ足にあたる者が一人幕のなかに入って舞う。本県のにかほ市では十二段獅子舞、御頭舞などといっている。祭礼や神事の時に演じられることが多く、祈祷的な意味が込められているといわれる。特に正月中に獅子頭を報じて地域を巡行し、各家々の神棚や床の間の神前で舞うお頭巡行神事がみられ、舞中に神符などを獅子が咥えて舞う所作があり、神符は最後にその家に授与されていく。囃子には太鼓、鉦がつけられる。この獅子舞は子どもたちがおこなう初午行事で舞うこともみられる。


番楽

山伏神楽系の舞で、晩楽、萬楽とも表記されてきたが、今日では番楽にほぼ統一されている。同じ修験系神楽でも番楽と呼ばれているのは秋田県と山形県の北部に限られている。表十二番、裏十二番、それの陰陽として四十八番という演舞があったもので、ほぼ決まった演目を最初におこない、次は順次その時々に合わせて演じることから番楽といったと考えられる。能舞に近い翁舞、三番叟など式舞のほか、伝記物語を題材にした武士舞のほか、女舞、風流舞、狂言舞などの多彩な演目で構成されている。囃子方は太鼓、鉦、笛が多くなかには三味線の入るところもあり、舞方にも囃子方にもそれぞれの家柄と世襲制もみられた。幕を神前方に張り、そこから出入りして舞うもので、幕にも様々な意匠がみられる。番楽をその年初めておこなう日を幕開きといい、終わりの日を幕納めなどといっている。台詞は言立本(いいだてほん)というものに記されるなどしてきたが、狂言舞には台本にはない台詞も多くその場で即興的に語られることが多い。

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